対価

Posted by admin on June 14, 2016

イギリス人の友人でHR Analyticsでは権威のRichard Phelpsが時々日本に来ています。彼は現在PwCのサービスのひとつであるSaratogaPwCに持ち込みグローバルに展開した人で、3年前にPwCをリタイアする時には、PwCHR Consultingのトップで、友人であると同時に、私の上司のような存在でもありました。HR Analyticsでは、この道20年ですから、世界でも有数の専門家だと言えます!その彼と話していた時に日本の人事セミナー業界の現状に「それは絶対におかしい。対価の概念が無くなってしまう」と言われました。

昨今、HR系のセミナーで参加費がただのものが多いという事実についてです。最近、HR業界では、人材サービス会社が参加費を払って時間枠を買い、聞きに来る参加者はタダというスタイルのセミナーやコンファレンスが増えています。事実、私も25年のコンサルキャリアで、若造だった時期はちょっと話してもお金を頂き、そのうち「山本さんは宣伝になるからタダで良いよね」と言われることが増え、最近はお金を払えば講演できますよというお誘いも増えています(因みに、私は1人会社ですので、お金払って宣伝する必要もないので、お断りしています)。私も少しは成長しているとは思うのですが、、、(笑)。

Richardは、これがおかしいというのです。情報が欲しければ、お金を払う、当り前のことだろう。タダで情報が入ると思うと、努力をしなくなるぞ、と。それに、スピーカー側も準備の度合いが違うかもしれませんね。確かに、プロは売るのではなく、買ってもらってナンボですね(自戒も込めて)。

因みに、アメリカのATDやSHRMの年次大会は、4日間で15万円とか払って、10,000万人以上が参加していますね。日本でも、10万円払っても大勢が参加したいという内容のコンファレンスの実施が望まれますね。