「忘れない」の先へ(赤十字セミナーに参加して)-1 高校生と過ごして編

Posted by admin on March 20, 2016

昨日は、私が少し関わらせて頂いてきた、“わかりやすいプロジェクト(国会事故調編)高校生チーム(福島高校、灘高校、東京の高校生有志)”の発表と議論の場、赤十字原子力災害セミナー『私たちは、わすれない。~福島から学ぶ「未来の災害当事者として、今わたしたちができること」』~に、オブザーバー参加させて頂いてきました。 福島大学准教授の天野和彦氏のファシリテーションで、福島大学特任教授本多さん、日本赤十字看護大学講師内木さん、そして高校生チーム(は半年間考えてきたことのまとめ)のそれぞれの発表、そしてそれを受けてのワークショプという構成でした。

まず、高校生チームの発表の題名が良かったですね!『「忘れない」の先へ ~ジブンxミライDialogue~』。この題名に、彼ら彼女らの悩みを含めた“思い”がこもっていると感じさせてくれました。福島高校、灘高校、東京の高校生有志は、それぞれが昨年から考え討議してきたものを、2月から実際に顔を合わせて議論したり、SkypeLineを使ってぶつけ合い、今日のプレゼンを迎えました。当初は「“忘れない”ってどういうこと?私たち、元々理解してないじゃん」ってところから始めて、どうやって自分事にするか、当事者意識を持つかに悩み、議論してきた成果でした。元々、立場も違い、今回のことが無かったら顔を合わせることもなかったメンバーで、まずは、ここまで来たのは素晴らしい成果だったと思います。

ただ、正直、綺麗にまとまりすぎた感はありました。言葉にするのは難しいですね。今回の発表の中にもありましたが、元々、被災者って“個人”なんです。どんな体験をし、どのように生活環境、家庭環境が変わったかは個々人で異なり、「被災者」というひとつの言葉で括ってしまうと、本人たちには違和感が出る。それを万人に伝わるように“まとめてしまう”とどうしても、浅い言葉になってしまう。政治家や評論家がTVで何を言っても、中々、被災者の方々に届かないのはこれなのかもしれません。これを高校生に、Skypeで議論して、それを専門で生活している大人をギャフンと言わせるプレゼンをしろ!って、それは酷だったのかもしれません。最後は一所懸命、自分事に落とし込み、自分たちに何ができるかを考え、、、、素晴らしかったですよ。私も見習うところは沢山ありました。

街や地元で遊んでいればよい休みや期末試験前の日曜を終日潰して議論する!そんな高校生がいる。それだけでも、今のこの国にとっても大切なことなのです!そして、それ以上に、この一年での彼ら彼女らの成長は目覚ましいものがありました。大変だけど、続けてもらいたい。そして仲間も増やしてもらいたい。少しでも関わってきたオジサンは、心からそう思いました。

昨日は、個人差があるものの、発表にこぎつけた満足感と初めて会った大学生や大人と中々話がかみ合わないフラストレーションがミックスしていたのではないかと思いますが、当日の朝まで練習していたプレゼンが素晴らしかったのはもちろん、ワークショップでは、大人の一面的な意見をバッサリ切っちゃう高校生メンバーもいて()、たくましく思いました!(正直、横で見ていて、大爆笑していました!) 

セミナーを通し、私もまた色々気付きや学びを頂けました。(つづきは、「独り言編」へ)