TV番組からLGBTを考える
杉山文野氏のブログを読んで、私も思うところがあるので、ちょっと書きます。最近は、研修やセミナーで知ったかぶってLGBTQ(D&Iの流れで)の話なんかもすることのある私ですが、実は5~6年前までは、意識も薄く言葉程度しか知らず(周りにオープンにしているGの人とTの人はいたのですが)、他人事としか捉えていませんでした。30年前にアメリカにいた時に、どこの町にもLやGの人たちが集まるバーがあるんだということは知ったけど、日本では、皆さんどうしているのかとか普段の生活で困ることがあるのかなど、、、何も考えることはありませんでした。
そんな私に最初にLGBTの何たるかを教えてくれ、一段(二段以上かも!)と私に視野を広げるキッカケを与えてくれたのが、文野さんでした。その後、増原裕子さんや薬師実芳さんらと知り合える機会があり、もちろん皆さん素敵だし「単に個性じゃん!」と思うようになりました。本当、彼ら彼女らの発信からは、気付きと学びを沢山頂いています! 性別(これも何で定義するのかが難しいかな)というものがあるとすると、世の中に男性と女性に区別される人が多い、というだけのように思うようになりました。他にも、私の視野視点の拡大を後押ししてくれたのは、友達になった障がい者スポーツ選手達もいます。彼ら彼女らとの付き合いでも、本当に常に気づきや学びをもらっています。皆さん、視点が違う。健常者の男性女性を中心に(というか、昭和の日本人のオジサン中心に)作られた社会で生きていると、モノカルチャーで生かされていることに気づかなくなっている。彼女彼らと付き合っていると、「おっ、そうか!」「なるほどね!」と思わせてもらうことが本当に沢山あります。本当に、感謝です!
そんな私も、確かに、昔、保毛尾田保毛男で笑っていたことを思い出しました。しかし、今回の放送(あとからちょっと見ました)でこのキャラクターが出た時には、「いやいや、違うでしょう?今、何でこれをやれるの?」と思ったと同時に、30年前はOKで、今NO!ってこと自体がダメなんだよな。30年後はどうなっているのだろう?とツラツラと思いつつ、、、タイでは現在推奨されている「Men、Woman、Others」から“Others”をどう分けてどう表記するかの議論が政府でされているという話を思いましました。一方、日本では、企業で人事担当役員や人事部長、或いはダイバーシティ推進室長という方ですら、会社でLGBTの話を社員にされる時に、目の前のオーディエンスには対象者がいない前提でしか話せていない実態を思い出し、先は長いなとひとり思う一日でした。今週、「外国人と働いて結果を出す人の条件」という本を出させていただきましたが、このタイトルをつける時にも「本当は早く“外国人と”とか言わなくてよくならなくちゃいけないんだよな」と思っていました。
https://note.mu/fuminosugiyama/n/n7747c74b40a0