Clubhouseと人事

投稿者 aas 日時 2021年2月9日

ルール違反かなとは思いつつ、、、以下の内容は、某雑誌来月号にも書いています。(笑)

新しいSNS、Clubhouseが日本で広まりだして約2週間がたった。既に、起業家、芸能人、各界の新しいモノ好きなど、多様な数十万人が中毒のように夜な夜なスマートフォンの前にかじりついているようだ。スタートアップから入ってきた招待制という背景もあり、見聞きする限り、今のところ所謂大手企業の管理職や一般社員の人達の積極的参加は少数派のようだ。

そんな中、一昨日、ある大手企業の人事部長に何げなく「Clubhouseがいきなり流行っていますね。どうです、周りではやられています」と聞くと、「ああ、ニュースでやってたアレね。また新しいおもちゃが出てきて、また、皆、仕事しなくなっちゃうよね。」と言われた。そこは、グッと我慢して、調子を合わせた私もどうかと思うが、、、。ま、確かにその見方も一つあるだろう。

ただ、私は、このやり取りで、2つのモヤモヤが頭に浮かんだ。この時点で、既にいくつかのベンチャー企業では、ちょっとした社内打ち合せには、Clubhouseを使ってみているところがでている。新卒採用に使いだしている会社もある。また、業界を越えた多様な人が集い、或いは通常ではありえない同業種のライバル同士が集う、Clubhouseという雑談の場では、新しいビジネスのアイデアが次々生まれつつある。逆に、ログが残らない(残してはいけない)システムだとはいえ、情報漏洩の危険もゼロではない状態が生まれているのも事実だ。そんな中で、人事部長が“他人の遊びごと”と片付けていていいのだろうか。

もうひとつは、こういう積み重ねが、スタートアップベンチャーと大企業のスピード感の違いを生むのだろうなということだ。自社のスピードが遅いという話になると、皆さん、稟議システムの話や要求される裏付け資料の膨大さ、上司の意思決定の遅さなどを愚痴られるが、それ以前に、社員個々人の好奇心や行動力に課題があるのではないだろうか。
Clubhouseを会社で使えと言っているわけではない。興味を持って、ちょっと使ってみるということがなくて良いのか、ということだ。

正直、数か月後に、Clubhouseがどういう存在になっているのか、他のSNSやメディアを凌駕しているのか、或いは既に風前の灯火になっているのか、見当もつかない。しかし、その時になってからでは、既に手遅れになるだろうビジネス市場が存在する可能性も否定はできない。それが、VUCAの時代であり、これからの”ノーノーマル時代”(ニューノーマルではなく、ノーマル自体が存在しない時代)なのだ。

メンバーシップ型の維持か、ジュブ型への変革かの制度議論も大事かもしれない。しかし、これからの時代、人事制度や仕事の仕組の変革も大切だが、それ以上に、社員ひとり一人が、世の中の変化に対し興味や好奇心を持ち、常にアンテナを高く立て、各々が考え議論し、結果変化が生まれる、そのような人と場を創ることがより大切なのではないだろうか。

とか考える今日でした。