あなたは顔出しOK派?顔出しNG派?
この問いの答えは「That’s depends!(時と場合によるでしょう?!)」という答えが多いかもしれません。でも、常に顔出しの人も、常に顔は出さない人もいますよね。
もちろん、大人数で講演を聴くようなWebinarでは顔出さない人が多くて、少人数の会議では顔出しが多い(あるいは強制!)というのは事実でしょう。ただ、それ以外にも傾向がありそうだと思っていました。以前も書きましたが、私の感覚では、日本では顔出さない人が多く、海外(欧米発のイベント)では顔出す人が多い。また、意外と年配(と言っても40代50代)の人の方が顔を出し、若者の方が顔を出さない感じがしていました。年配の人は、Webinarや報告聞くときは顔なしでも、さすがに会議では顔出す方多いですよね。オンライン研修でも、ブレイクアウトのワークでは顔出す人増えます。だって、その方が会話しやすいですからね。
でも、ある時ふと気づいたのです。年配は顔を出さないと会話が成立しない(顔なしだと話すタイミングがわからない)のに対し、若者って顔なしでもスムーズに会話ができているんですよね!これは驚きでした。(オジサン達は、未だに、顔出していていもグダグダの会議になることもありますが、、、(笑))
まず、外国人は、或いは外資系企業は、顔出しが多いのか?ですが、これは、一概に言えない気がしています。欧米の友人と話すと(我々の感覚)では、やはり自己アピールの強い人の多い場では、顔を出す人が多く発言も多い。国民性もあるのでしょうが、場によって、大人しく目立ちたくない人が多い場では、やっぱり顔出す人少ない。元々自発アピールの少ない日本では(これはグローバルの場ではマイナスの面が多いといわれますが)、顔出しが減るのかもしれません。でも、“慣れ”もあるのかなと思って色々な会社の知人に確認してみたところ、コロナ禍前からオンライン会議やっている会社でも顔出し少ない企業はありました。私が聞いた中では、以前から顔出すのが当り前で、まず顔出さない人はいないんじゃない、という話が聴けたのは、GEとGoogleだけでした(あくまで私の聴いた人の話です)。ただ、色々な人と話していて、これも自然発生ではなく、使い始めにそのような習慣化を意図して作ったのかもしれないなと思います。他の企業文化醸成施策と同じですよね。
私にとっての驚愕は若者でした。
ここまで読んで頂いて、違和感のない方、多分、あなたは年配(ここでいう)です!(笑) 私の書き方は、顔を出すのを是としてというか、顔を出した方がコミュニケーションには良い前提で書いています。ところが、若者に聴くと、この前提がわからない!という声が聞こえるのです!
まず、数字で示しましょう!私が教えている大学の授業(2校)で大学生にアンケートを取った結果です。(n=201、大学2-4年生、多国籍(日本人約60%))
- オンラインコミュニケーションで相手の顔が見えなくても何ら問題はない(comfortable)= 82%
- オンラインコミュニケーションで相手の顔が見えないと会話しにくい(Uncomfortable)= 18%
その理由は以下のようなものでした(結果についての学生からの声)
+ 家だとプライベート空間を見せたくない(これは年配者も一緒)
+ 化粧をしてないと見せたくない相手もいる(これもわかる。ただ、そこは気にしない若者も多く、それは理由じゃないという生徒も)
+ LINEなどのChatで顔なしコミュニケーションになれている(必ずしも文字入力ではなく、音声入力でChatしている人も多く、この場合、音声コミュニケーションに近い)
+ 普段からGroup Phone Call(ネット電話)を使い、複数でも顔なしになれている
+ Gaming Conversation(と言ってもオジサンたちは分からないだろうが)。要するにネットゲーム(特にチームを組むようなゲーム)を長時間やる中で、ゲームの画面をみながら、常に相手の顔は見えない状態でコミュニケーションをとっているということ。また、ここには、真剣な戦略の話もあるわけで、これに日常なれている若者は、顔を見ないと話せないということが良く理解できない!となる。
+ 顔なしの友達が多いから、自分も顔なしにする(若者と話していると、これは凄くよくわかる。若者からは、より同質帰属性を求める傾向を感じる)
「この授業では、先生(私)が「顔を出して」というから出しています」という声もあった(何と素直なことか!)
そして、一番の驚愕というか、私の考えが及ばなかったのが、、、、
+ 顔を出さない方が本音で話せる!
この最後の一言は重いでしょう!
とりようによっては、対面だとわかり合えないってことですよ!オンラインの方が本音が聴けるんですよ!考えようによっては、オフィスで顔を突き合わせているより、オンラインの方が議論が進み、イノベーションが起こるってことですよ!Lynda Gratton先生のいう“Hot Spot”はオンラインの方が作りやすいってことですよ!
オンラインでコミュニケーション良くなったと喜んでいる方多いですよね。私もそう思っていた節があります。でも、ここまで考えてました?これは重いですよ!
もちろん、昭和の私としては「えっ、そんな寂しい!それでいいのか?!」と思いますが、皆さんはどう思われますか?そして、どうされますか?
「えっ、山本、何言ってんの?そんなの当り前じゃん」っていう人が多いことを期待します。