Professionals
プロフェッショナルとはどんな人を言うのだろうか?バブル経済崩壊後、成果主義という言葉が使われていた時代、「うちの会社ではプロが育っていない」「従業員は皆プロになれ」とよく言われていたことを思い出す。“プロとは市場価値や市場価格が付くこと”とか“松井やイチローのような社員”とかいう言葉を聞く度に、「終身雇用の会社で市場価格に何の意味があるのか?社内価値を高めるのだろう!考えるのは個の市場価値ではなく、自社の社内価値が市場と照らし合わせて正しいのかどうかだろう」とか「1000人の社員全員にイチローになれって、本気で言っているのか?!」などと逆らったものだ。
今回のアメリカ出張で、偶然にも、プロとはどうあるべきかという問いへの同じ答えを二度聞くことになった。
ATDコンファレンスで、学生時代は一度もレギュラーになれなかったのにプロバスケットボール(NBA)選手になれたという、Dre Baldwinの講演で、彼は、プロとは上手いとか強いことではないといった。彼は、プロフェッショナルを“Professionals are someone who show up and do the best every time”と定義し、Michael Jordanの本から「自分にとっては何百試合のうちの1試合でも、一所懸命お金を貯めて買った一生に1度のチケットを握りしめて来ている客のために、自分は常にベストをつくす」という話、体調を壊してMike Tysonと戦ったボクサーの「コンディションがどうであれ、常に試合に出るのがプロだ」という話を披露した。
そして、今回の出張で往復の飛行機で2度観てしまった映画「海賊とよばれた男」の中で、戦火のイラン行きを託されたタンカーの船長(堤真一扮するモリタ船長)が、「店主が行けと言うなら、我々はどこへだって行きますよ。それが、我々の仕事です。」という台詞に出会った。
プロフェッショナルとは如何に自分のミッションを正しく捉え、ミッション達成のためにコツコツとでも常にベストをつくすこと。私の場合には、持たない飛び道具を探すのではなく、”クライアントのニーズ達成のために、常に学習し、自分を磨き、都度自分の持っているものを全て出して、常にベストをつくすこと”だろう。