IMD OWPに参加して(3) 総括

投稿者 aas 日時 2017年8月12日

三部作になりましたが、IMD OWPに参加して、何が素晴らしかったか、何が凄かったかを中心に、まとめます。時間とお金があれば、毎年行きたいです!()

先にも書きましたが、今までもかなり色々な国で遊んだり仕事してきた私ですが、「あぁ!これがGlobalか!これがDiversityか!」と思わせていただきました。それだけでも十分に価値があるのではないかと思います。今までアメリカやイギリス、或いは欧州やアジア諸国でもコンファレンスやセミナーに出てきましたが、これだけ国際色豊か多国籍なグループで時間を過ごしたことはありませんでした。先のブログでも書いたように、本当に今まで行き会わなかったような国からの人達、母国を追われて異国で頑張っている人達、欧州に来て母国との懸け橋になっているアフリカ生まれの人達、もう自分がどこの国の人間かなんかわからなくなったような国際人。しかも、その彼ら彼女らが皆、世界トップレベルのリーダースクールで学ぶ一定レベルのビジネス経験とリーダーシップを持った水準で揃っている。そしてその集団を、これまた多彩のバックグラウンドを持ったトップレベルの教授陣がファシリテートする。これはダイナミックです!しかもこれが楽しい!

帰国してから、この場を作っているベースは何だろうかと考えてみたのですが、私の結論は、教授陣のリーダーシップです。今回私が授業で指導頂いたり、ミーティングを持たせて頂いたりした教授陣を以下に紹介しますが、彼らは皆、Academicでもトップレベルなのですが、その前に“人”として素晴らしい!一言でいうと“良い人達”なのです。全員がとても親しみやすく、失礼な言い方かもしれませんが、皆さん、人懐っこいんです!

Prof. Shlomo Ben-Hur, Israeli American, Leadership
Prof. Arturo Bris, Spanish, Finance
Prof. Stephane Girod, French Italian,
Prof. Knut Haanaes, Norwegian, Strategy
Prof. Robert Hooijberg, Dutch, Organizational Design
Prof. Tawfik Jelassi, Tunisian French, Strategy
Prof. Jean-Francois Manzoni, French Canadian, Organizational Design and Self-Leadership
Prof. Francisco Szekely, Mexican Hungarian, Strategy
Prof. Ina Toegel, Bulgarian German, Interpersonal Leadership
Prof. Dominique Turpin, French Swiss, Marketing
Prof. Michael Wade, British, Innovation
Prof. Michael Watkins, Canadian, Interpersonal Leadership and Organizational Design

今一度、皆さんの顔を思い出してみましたが、皆さん、とても良い人達です!そして、この教授陣は、HarvardINSEAD1020年教鞭をとってきた人だけでなく、母国の大臣経験者や世界トップ企業でCXOの経験者など多彩多才なのです。これだけ見ても凄い多様性!この先生たちと数週間でも近くにいると思いっきり成長できそうな、そんな気がしました。 

昨今、多くの日本企業がグローバル選抜研修に力を入れています。多国から選抜メンバーを招集し、英語で研修するというだけでなく、数か月間多国籍のグループでアクションラーニングプロジェクトを実施、最後に社長他役員にプレゼンをするというのがよくあるパターンだと思います。もちろん、多国籍の人たちが英語で一緒に議論検討し、生活も共にするということで多くのぶつかりや気づきを経験し、とても意義のあるプログラムだと思っています。私もそのような場では、できる限り沢山の気付きを得てもらえるように、意識してファシリテートするようにもしています。しかし、同一企業に勤めるメンバー、ある程度お互いを理解した国や会社のメンバー、しかも本社と関連会社の関係性での中では、やれることに限界があるのも事実です。どうにか、IMDに近い場を日本でも築けないものか。IMDのような場をうまく組み込んで、或いは個人で経験し、さらに一歩も二歩も進んだ経験から気づきを得る人材が少しでも増えることが必要だと強く思った1週間でした。