最近のマネジメント研修から思うこと

投稿者 aas 日時 2019年10月27日

「やっぱり、まずいよ! 知らなすぎ!遅すぎ!興味なさすぎ!」

8月末からの2ヶ月弱で、自動車メーカー、化学品メーカー、消費材メーカー、化粧品メーカー、IT企業、エンタテイメント企業、金融と、バラエティに富んだ企業のお仕事をさせてもらっています。全て、日本を代表する大企業です。コンサルティングもありますが、多くは研修講師やワークショップファシリテーションのお付き合いで、お会いした方々は課長から執行役員までのマジメントを担う方々です。

で、やっぱり、共通して感じたのが、皆さん、自社と自事業のこと以外を余りに知らなすぎる。自業界のことですら、にわか勉強の私が教えて差し上げることがあるくらい、、、。それでもって、上からは危機感を持てと言われていると口を揃えておっしゃる。

ここで、愚痴を書くつもりはないのですが、、、これは、やっぱりまずいです!

上から危機感を持てと言われると書きましたが、会社が倒産しない、何より周りで誰もクビにならない、悪いことしない限り左遷や降格もない。そんな中で危機感を持つのは難しいでしょう。トップは本気で危機感を持っておられる方々はおられます。さすがに視野広く、世の中の動きを見ておられるし、異なる業種との接点もあれば、倒産や大幅減収減益の会社トップと会う機会もあり、自社も今の内にどうにかしておかないとヤバい!と思われる機会もあることでしょう。ただ、“自社”の話であり、“自分”が食べるのに困るようになる方々ではありません。これに対し、部長以下の社員は、とにかく目の前の課題解決に追われる毎日を過ごしており、とても世の中の変化や将来を考える余裕がありません。どう今期の数字を挙げるか、どう顧客のクレームに答えるか、どう歩留を上げるかを感がるのが精一杯で、同業他社の新製品に興味を持つ余裕すらない中で、5年後の自分を考える余裕などあるわけがありません。

というのが、多くの日本企業とお付き合いをしていての私の実感です。

研修では何かを学んでいただく以前に、まず、ちょっと立ち止まって考えて、本当にこのまま目の前の課題解決に明け暮れていて大丈夫ですか?と考えて頂く時間を大切にしています。若い社員に「お互い同じ居室で見えるところにいるんだから、メールじゃなくて直接話せよ」と言うのは良いのですが、自分の家で、台所の奥様と自室の子供がLINEで会話をしているのは

個人を責めても仕方がないのですが、でも、最終的に泣くのは個人です。自分の人生、もう少し考えられるようにならないでしょうか?