多様化?分断化?~オンラインデイズからの気付き~

投稿者 aas 日時 2020年5月31日

日曜から土曜まで、毎日、画面に向かって生活する日々が続いている。コロナ前から画面の前にばかり座っていると言われてはいたのだが、、、それでも、対面の会議や研修、何より移動がなくなったのが生活に大きな変化を与えている。とにかく体調管理の大切さが身に染みている。(徒歩圏内を越えようと購入した愛車2号(写真)で、一日一回は買い物等に出ている)

私の画面生活は結構多様な方だと思う。
① 日本企業の比較的年配の保守的男性相手が多いオンライン会議やオンライン研修

② 同じく30-50代中心の私のような独立したり転職も複数回しているちょっとはみだし意識高い系とのオンライン雑談や配信(発信側&受信側)
③ 20-30代意識高い系若者(日系大企業社員はほぼゼロ)中心の場への越境参加
④ 非常勤教員という立場から20代前後を相手にした大学授業、しかも国際教養学部という学部の特徴から留学生や帰国子女が対象の英語授業
⑤ IMDのコーチという立場から世界中のプロフェッショナルコーチとのzoom会議
⑥ 先週はアメリカ人とドイツ人のプロフェッショナルと一緒に英語のWebinar配信も経験

その結果、実はかなりモヤモヤしている。まだうまく整理はつかないのだが、その中で気づいたこと、考えたことをまとめておく。

*    やはり日本語文化と英語文化が違う!英語文化の方は総じて常にポジティブな会話になる。英語でも愚痴合戦になることもあるが、日本語の方がなりがち。英語の方が誰かが早く切ってくれる。本心かどうかは別としても、前向きになれる。元気になれる!この時期、これは大事!

*    英語ものは、セミナーでも授業でも、最後オンラインを切る前に“Thank you”チャットの嵐になる! 日本語でも、タダセミナー配信で受けがよかったものはその傾向はある。日本語の場合、意外とこれは年齢高い方で起こる傾向あり!

*    始まったばかりのオンライン。リテラシーは年齢関係なし。利用頻度、経験度に相関。

*    よく言われる、普段話さない人がチャットだと意見が発信される!も、年齢関係なし。

*    普段から自己アピールの強い人は、普段以上に“上から”“偉そう”“自己満足”の俺様アピールに映るので要注意。これも年齢関係なし。

*    ただ、最近の一部若者にある“どう、僕凄いでしょう!”(他人から見ると“お前、まだ経験も浅いのに何者?!”)系の話し方(これは内容だけでなくコミュニケーションスタイル/御作法による)は、画面に向かって一人盛り上がる傾向があるからか、かなり鼻につく。(もちろんオジサンの武勇伝系も同じだが、最近は会社でも“批判世代”と呼ばれて問題になっている事実あり)

そして、何より感じたのが、

*    オンラインというクローズドの世界では、良くも悪くもそれぞれ集まった人たちの特性により、それぞれ特有の文化を持った場が形成されやすく、そこで出来上がったコンセンサスが世の中の常識と思いこむ怖さがある。

*    これは、ここ何年か、対面のセミナーでも見られた傾向で、多様化と言えば聞こえは良いが、分断化と感じることもあった。それが、オンラインのクローズドの場では強調されているように思われる。

*    いくつかの意識高い系の集まりで、何とも気持ち悪い違和感を感じた。そこだけのクローズドな世界で盛り上がっていると感じた。本来は世の中の一部の意識高い系が、世の中の大多数である普通の生活者をリードするのが理想なのだが、それを待ったく感じさせず自己満足の世界で群れていると思えた。

これは昭和のオジサンの古い感性なのか?!或いは“意識高い系”の定義が間違っているのか?! 多様性という名の分断ではなく、もちろん表面上の馴れ合いでもなく、ボーダレスな議論のできる場を意識的につくっていくことが、オンライン社会では課題の一つかもしれない。